将来が不安だからちゃんと貯めておかなくちゃ・・そう考えている方は非常に多いのではないでしょうか。
その考え方、ものすごく大切ですよね。ただ現在、貯める方法が預金だけの方は要注意!
頑張って貯めたその預金、10年後には価値が下がっているかもしれません。
今回はその理由を3つ説明していきます。一緒に学んでいきましょう!
預金のみで備えることが危ない理由3つ
1.為替の変動の影響をまともに受ける
2024年6月19日現在、ドル⇄円レートは1ドル157.87円となっています。2022年1月頃は110円台でしたので急激な下落であることがわかります。
つまり、2022年と比較してドル⇄円ベースでは手持ちの円預金は76%程度の価値となり、資産価値が目減りしている事になります。
また、今後円高に進行していく見通しがあるならば、この議論は考えすぎとなるだけなのですがその予測は現状ではなかなか難しいと思われます。
実質的な価値は目減りしているにもかかわらず元本の数値は変化していないということが、危機感をあまり抱かせない状況となっています。しかし、危機感を抱かせにくいこの状況こそが最も危険であるとは思いませんか?
2.インフレに弱い
じわじわと物の値段が上がっています。ニュースでもたびたび取り上げられますが、最近では「またか・・」とだけ思うようになり、以前ほどショックを受けないようになってきているのは私だけでしょうか。
しかし、インフレも手持ちの円預金の価値を目減りさせています。仮に300円持っていて、100円の商品が150円に値上げとなれば、3個買えたものが2個になりますよね。
極端な例を出しましたが、現在日本は年間約2%のインフレ基調となっています。つまり1年ごとに約2%ずつ資産が目減りしていることになるわけです。
インフレに負けないように銀行が預金の金利をあげてくれるのならばこの問題は解決するわけなんですが・・・金利が年2%付くというのはなかなかに非現実かと思います。
インフレも為替と同様に、実質的な価値は目減りしているにもかかわらず元本の数値は変化していないため危機感を感じにくい問題となっています。
3.日本円への集中投資である
投資の世界の有名な格言に「卵は一つのかごに盛るな」というものがあります。儲かるからといって一つの個別株等の金融商品に集中的に投資をすると大きくリターンを期待できる反面、大きく資産を損なう危険性を伴います。
この格言は、集中投資のリスクを把握し、そのリスクに耐えられないのであるならば分散をし(複数のかごを用意し)リスクを軽減する(一つのかごで卵が割れても大丈夫な状態にする)ことが重要であると示しています。
銀行へ預けている円預金はまさに「一つのかごに盛った卵」です。私たちは日本円で預金という元本が保証されている金融商品に投資をしているのです。ただし元本保証は額面上の数値を保証するものであって預金の実質的な価値を保証するものではありません。
まとめ
これまでに説明した通り、現在の日本は円安かつインフレ進行の世界となっています。一つの要因だけでも厳しいのにダブルか・・と嘆きたくなります。その影響を真正面から受ける、日本円だけを保有し続けることはどれほど危険なことなのか。
日本は長らくインフレではなくデフレ進行の世界でした。デフレ進行の世界では預金の価値は下がるどころか上がっていました。円安時期はありましたがデフレで資産価値の目減りは長らく起きていませんでした。
しかし現在は明確に預金の資産価値が低下しています。前とは違うというマインドチェンジが求められるのかもしれません。
投資はリスクに見合ったリターンがあるべきだと思っています。ハイリスクにはハイリターン、ローリスクにはローリターンを期待すべきです。しかし、日本における預金はローリスク、ノーリターンです。金利が全くつかないため額面上の数値はほとんど増えていかず、価値だけがじわじわ下がっていきます。
この閉塞感のある状況をどうすればいいのでしょうか?次回の記事ではアクションプランについて書いていきたいと思います。
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